PS初代バイオハザード1 実況解説プレイPart.2の補足解説
現在配信中のPS初代バイオハザード ジル編実況解説プレイ! Part.2。
今回はこの動画について解説プレイの補足説明をしていきます。
プレイ中に語りきれなかったこと、自分で喋った内容へのツッコミなんかを今後記事にしていこうと思っています。
・初代バイオ1実況プレイPart.2 補足解説
実はPart.5までは同じ日に収録してます。
私のツイッターをご覧になっていた方は分かるかと思いますが、当初この実況プレイは生配信と同時に録画するという方式をとる予定でした。
しかも時間まで指定して!
しかし実際にやろうとしたら録画はできるが生配信ができないという緊急事態が発生!
焦るバイオっさん!
そして結局配信予定時刻から遅れること1時間。
うちの環境では生配信ができないということが判明。
そっと「生配信します!(ドヤァ)」と偉そうに連呼したツイートを削除するおっさんの姿がそこにはありました・・・。
なのでパート1からパート5までの動画は開始早々既に疲れています。
特にパート4がヤバい。
では前置きはこれくらいにして内容について書いていきましょう。
・引き算の秀逸さに注目
バイオハザード1はこれまでのゲームにはない「引き算の秀逸さ」というものがあります。
ここではBGMについて話していますね。
BGMをなるべく付けない、音楽ではなく環境音だけにする、BGM自体が非常にシンプルになっている、などです。
BGMがシンプル寂しい雰囲気であるため元々怖くて心細いバイオハザードの雰囲気がより強調されます。
また、静寂であるということはプレーヤーに「この静寂が破られたらどうしよう」という不安を与えます。
それを一番最初に印象づけるのがケルベロス(犬)の初登場するシーンですね。
シーンとした細長い廊下。
BGMは一切なく聴こえるのは自分の足音だけ。
廊下にはたくさんの窓ガラスがある。
何の気なしに歩いてたら突然窓ガラスを突き破って犬が出てくる!
初回プレイ時に誰もがこのシーンで肝を冷やしたことでしょう。
こういった表現、ホラー映画なんかではありがちなシチュエーションです。
しかしそのシチュエーションをゲームで表現したのはバイオ1の大きな功績と言えるでしょう。
さすがは元祖サバイバルホラーゲームですね!
・斬新な「書割」表現
バイオ1が確立した面白い表現の一つ、「書割(かきわり)」について。
元は歌舞伎や演劇なんかで使われる表現のようです。
簡単に言うと「手書きで描いた風景を背景にする」表現ですね。
バイオ1ではシーン毎にアングルが固定され、まるで映画を見ているようなカット割りとなっています。
この手法は当時としてはかなり画期的であり、画面に体力ゲージなどがないこともあいまって、まるで映画をプレイしているような気分にさせてくれます。
ですがこの書割、じつは苦肉の策であったようです。
バイオ1開発中、背景スタッフがリーダー一人を残しなんと集団退職!
開発当初、背景やムービーは全てCGで表現される予定だったためバイオ1開発プロジェクトはお先真っ暗状態に!
当時を振り返り三上氏は背景のリーダーから突然「〇〇さんと△△さんも辞めたって。お先真っ暗~。」と言われ、
「こっちがお先真っ暗や!!」
と突っ込んだと話しています(笑)。
そのスタッフ不足を補うために提案されたのがこの書割表現というわけです。
この書割表現によって映画のようなカット割りとなったのは大きな功績と言えますがもう一つ見逃せないポイントがあります。
それは光と影の表現です!
バイオ1は各シーンの背景が凄く美しいのですが、これはきっと手書きによる背景表現だったからだと思います。
間接照明の描き方が特に秀逸!
まるでその建物の匂いすら香ってきそうな生感を手書きによって表現しています。
もはやこれは芸術と言っていいでしょう。
CGによる無機質なタッチではなく、敢えて手書きという味のある表現を用いることによりバイオ1はプレーヤーに生の恐怖を与えることができたと言えます。
三上氏によるとバイオ1で目指したものは「スタイリッシュさ」だったそうです。
どおりで美しく洗練された雰囲気に見えるわけです。
無駄がないものというのはいくら年数が経ってもその素晴らしさが色褪せません。
芸術についてはそう言えますが、バイオっさん的にはゲームにもその理論は当てはまるのではないかと常々考えています。
・「ゆりかごから墓場まで」の解説は何を言っているのか?
これ全然上手く伝えられませんでしたね。
要するに「人類の進化の先は終末である」というようなことを言いたかったのでしょう。
これは明らかに私の説明不足でした。
人類は進化し続け、ついにTウィルスやタイラント(ラスボス)というこれまでの生態系を狂わせてしまうようなものを作り出してしまったわけです。
そしてその先に待っていたのはTウィルスの漏洩によるバイオハザード、そしてTウィルスやタイラント開発に自ら携わったウェスカー自身がその生物兵器によって殺されるという皮肉な結果だったワケですね。
ウェスカーがタイラントについて三上氏は
「何も考えないユーザーは「ウェスカーアホやなぁ」と思っているようだがそれは違う。
生態系や他の生き物を操れるという彼の慢心がその生み出した生物兵器自身に殺されることによっておごりであったと証明されてしまったのだ」ということを伝えたかったようです。
これは日本の原発にも同じようなことが言えるかもしれませんね。
・ローディングを感じさせない秀逸なアイディア
バイオ1では階段を昇降する時や部屋に入る時に必ずカットインが入ります。
今では頻繁なローディングというのはあまり無くなりましたが当時はしょっちゅう読み込みが入ることがありました。
しかしローディングというのはプレーヤーがゲームをやる上でテンポを悪くする悪い要因でしかありません。
そこでデータのローディングをしていることを悟らせないために作られたのがこのカットインという演出だったわけです。
この演出が高く評価され、バイオハザード1は今なお名作と言われている訳です。
三上真司氏の最新作サイコブレイクはリスタート時に17~18秒かかるというテンポの悪さが低い評価となる大きな要因の一つだったと言えます。
三上氏自身はローディングに対してユーザー目線からなるべく短くするよう意識していたようですが結局これくらいローディングに時間がかかる仕様になってしまった訳です。
やはりハードのスペックを上手く引き出すには大きなお金とたくさんの人材が必要なのでしょうか。残念です。
という訳で今回はここまで。
次回はPart.3について補足解説していこうと思いますよ。